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コロナに罹っても、何がどうなっても「国民の自己責任」へ思いきり路線変更

コロナに罹っても、何がどうなっても「国民の自己責任」へ思いきり路線変更


政治は私たちの生活に直結しているにも関わらず、よもやすれば忘れていきそうな、感覚が麻痺して飼いならされてしまいそうになります。ここでは、そういった様々な出来事の備忘録を主としています。そして、自分の感じたことも。そう、麻痺してしまわぬように。格好悪い大人そのものになってしまわぬように。

1月23日、その時点で出ているニュースを基に5類の記事を書きました。
コロナを5類にしたら、ヲタ風邪・待合室で帰って体調を崩したという過去再び? (topview.jp)
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そしてその後、ついに、今月だけでの死亡者数が1万人を超えました。そんな状況にも関わらず、政府はとうとう5類への移行日を本格的に決めました。

ゴールデンウィーク明けの5月8日(月)です。

さて、なぜこの日に決まったのでしょうか。
各ニュースを合わせていくと……

政府は実は「人混みでは感染が拡大する」ことは理解している

政府側もやはり「人の往来が増えれば感染が増える」ということはしっかりと理解しているようですね。

新型コロナ 「5類」への移行 5月8日に 政府が方針決定 | NHK | 新型コロナウイルス

人の往来が増える大型連休前に移行すれば、感染が拡大してしまうおそれがあり、連休明けにするべきだという意見が上がる一方で

おいおいおいおい

人混みではやっぱり感染が拡大するってわかっとるじゃないかい!分かっていながらGotoキャンペーンやっていたんかい。って話です。

まぁ、自民党って、一部の利権に弱い医者を利用して「PCR検査は精度が悪い、抗原検査を受けろ」と喧伝しておきながら、自分たちはとっととPCR検査を受けていたような人たちですからね。なにもかも「利権」のために生きています。

ちなみに全国旅行業協会の会長は、自民党の二階俊博氏です。

なぜ「5月8日」になったのか?それはG7のためという「お気持ち」

なぜ「5月8日」になったのでしょうか。
それは、5月19日からのG7サミットのためのようです。

今回のG7サミットは広島で開催されます。その時に「ノーマスク姿の日本」を見せたい。これが一番の目的のようです。

「記念撮影のときマスク姿では世界に笑われる」との声もあり、厚労省はそれまでの移行を目指した。

2023.1.28 朝日新聞

ですが、こんなの、記念撮影の時だけノーマスクにすればいいだけの話なんですよね。そうはせずに、5類&日本全体にマスクをどうする?というところにも議論が及んでいるということから、「日本全体でマスクを外している姿を見せたい」の方が本音だと思ってもいいでしょう。(他の政治家からの発言からしても)

これに「5類にすること」がどう絡んでいるのか?というのは、

5類にしておけば、「なんだ、コロナって大したことないんだ」という空気を作り出すことができるからなのでしょう。そこから、マスクしなくてもいいんじゃないか?という風に国民を(世論を)コントロールしようとし、マスク姿の日本人を減らす。

もしかしたら、G7サミットに従事する日本人スタッフにも、一切マスクをつけさせない、むしろ「外させることを強要する」つもりかもしれません。

海外では本当に誰もマスクをしていないのか?

自民党の茂木氏が「海外では誰もマスクをしていない」発言をしました。
自民・茂木氏「海外でマスクしている人いない」(産経新聞) - Yahoo!ニュース

自民党の茂木敏充幹事長は24日の記者会見で、屋内のマスク着用は不要との考えを示した。「海外では屋外はもちろん屋内でもマスクをしている人はほとんど見かけない」
2023.1.24
しかし、海外の方の写真(SNSやニュース等)を見る限り、屋内の、特に人混みの中ではマスクをしている人も少なくないのも見受けられます。

それに、海外で「屋内でもマスク不要です!」と明確にしている国はありません。「推奨」どまりで、義務化していないというだけであり、「完全不要です」と言っているわけではないのです。


また、国によっては公共機関は「義務」化しています。例えば、最近では韓国が「屋内でのマスク着用義務」を解除しましたが、それでも「公共交通機関、病院」では義務化を続けることも併せて表明しています。

欧州では昨年秋から「公共交通機関」は着用を義務付け、今も継続しています。

ただし今冬においてはこれ以上の拡大の恐れはなくなったとし、来月あたりから順次着用義務を解除することにした国も複数あります。

このことから、むしろ欧州では「感染状況や、医学的根拠をもってきちんと判断している」ということでしょう。今後また拡大となれば、マスクも着用することになるでしょう。

加えていえば、このような時、海外はむしろ「マスクの基準」にもすごく厳しいです。例えばドイツは「FFP2マスクマスクまたは医療用マスク」と明確に指定されています。(FFFP2はN95とほぼ同等)

というのも、海外では基本的に「マスクの効果」を認めているからです。

なお、海外では、日本よりも医療体制が整っている(整えてきた)ということ、PCR検査が無料または安価であること。陽性診断が出ればすぐに抗ウィルス薬なりなんらなかの薬を処方してもらえるとのこと。

例えば、アメリカは「test to treat」、つまりとにかく検査検査、そして陽性が出たら迅速に無料医療にアクセスできるような体制を構築してきました。日本のように医療体制を整える努力もなにもせず「とりあえずは、家にこもっとれ」とは根本的に違うのです。

いわゆる先進国と言われているような国の中で、文字のごとく「何もしていない」のは日本ぐらいではないでしょうか。

日本はそもそも、海外と同じ土俵にすら上がれていない、上がろうとする努力すらしていない状態です。そんな国が上っ面だけをなぞって「マスクを外そう」というのはいかにお門違いなことか。

ゴールデン・グローブ賞授賞式での出来事

オマケ的な話ですが。1月11日に、アメリカで「ゴールデン・グローブ賞授賞式」が行われました。(アメリカ国内の優れた映像作品や俳優たちに賞を贈るイベント)

ここに参加した俳優たちがコロナに感染したことが発表されました。それと同時に、この時にマスクをしていた俳優さんは感染しなかったことも。

これを「たまたまだろ」と考えるか否か。また「海外にはマスクをしている人なんていない!」論を続けるか否か。

ゴールデン・グローブ賞授賞式で複数スターがコロナ感染 マスク着用女優は感染せずSNSで話題(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース

 11日に米ビバリーヒルズで開催されたゴールデン・グローブ賞の授賞式に出席していた複数のスターが、新型コロナウイルスに感染し、その後15日に行われた第28回放送批評家協会賞の授賞式に出席できなかったことが分かった。
(中略)
一方、マスク着用をする出席者がほとんどいなかった中で、ドレスに合わせたマスクを着用してレッドカーペットに登場して話題になった女優ジェシカ・チャステインは、感染しなかったことがSNSで話題になっている。

政府はコロナ対策を完全に放棄し、全て「自助」にすることにした

さて、5類にすることに話を戻します。

先ほど、日本は何もしていないと書きましたけども。

政府はコロナに関する責任はほぼ放棄することにした、つまり国民が「自助」で頑張ってくれたまえという路線に完全に切り替えようとしていることが、加藤厚労大臣の発言からわかります。

加藤厚労相「国民の自主的な取り組みに大きく変わる」

加藤厚生労働大臣は、記者会見で「位置づけの変更によって、行政が法律に基づいて陽性者に対し、さまざまな要請や関与をしていく仕組みから、国民の皆さんの自主的な取り組みをベースにしたものに大きく変わる。国民、企業、医療機関、地方自治体などに変更の考え方や内容をしっかりと説明し、理解と協力を得ながら、円滑に平時の日本を取り戻していけるよう万全の準備を進めていきたい」と述べました。

つまり、

国民の皆さん、おまえらが自分たちで感染しないようにしてくださいね、感染しても何がどうなっても、政府はもう何もしませんからね、

と言っているに等しいのです。

岸田総理が、しばらくは公費負担どうこうという話もしていましたが、例えば「死亡者を出さなくなったら」「医療体制がしっかり整い、インフルエンザのように流行期に入っても医療崩壊を起こさなくなったら」等のような目標があるわけでもありません。

わずかに残される支援さえも、あっという間になにもなくなるでしょう。

あとがき

5類にしたら、コロナがぱぁっと消えてなくなってくれるわけでも、弱毒化してくれるわけでもありません。後遺症を残さない「風邪」になってくれるわけでもありません。
何一つ、解決していないし、解決しようとすらしていないのです。

ただの自分の「お気持ち」の話なんですよね。

なお、子どもがマスクしているのかわいそう論に対しては「それなら、寒くても指定以外のコートは認めない」「どんなに寒くても女子生徒に長ズボン認めない」「下着の色を守っているか、先生がチェックしてやる」「黒髪以外は地毛でも茶色かったら染めてこい」とか、そっちの方がよほど。

また、コロナの後遺症は子どもにも容赦なく襲い掛かります。繰り返しになりますが、医療体制も何一つ整えないまま、教室に空気清浄機を入れる・教室の人数を減らす等のような対策をほとんどせず、大人のお気持ち一つで子どもの一生を台無しにしてしまう方がよほど「かわいそう」だと思います。



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