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難解ミステリー小説!舞城王太郎『九十九十九』批評

難解ミステリー小説!舞城王太郎『九十九十九』批評


60点
 
2003年に発表された舞城の初期の長編小説。
単行本の出版順で言うと
『阿修羅ガール』と『好き好き大好き超愛してる。』のあいだくらい。
約600ページの講談社ノベルス、まさにレンガ。
 
これまでに読んできた舞城の小説は
・熊の場所
・阿修羅ガール
・好き好き大好き超愛してる。
ぐらいだ。
あと舞城が脚本を書いた
・ID:INVADED イド:インヴェイデッド
・巨神兵東京に現わる
も観たことある。
 
清涼院流水はまったく読んだことがない。
 
物語は7章構成だけど順番は
1章→2章→3章→5章→4章→7章→6章
となっている。
 
1章は物語の起点になる部分でわかりやすいが
2章以降は時系列が複雑(タイムリープ含む)になったり
同じ名前の登場人物が複数出てきたりして
どんどん難解になっていく。
 
難解=つまらないとは限らないが、
この小説は読むのがしんどく、途中から読み飛ばしモードに入った。
 
筆者にとって舞城は
文体にこだわる現代文学の作家という印象だ。
この小説でもお得意の口語文体が使われているのだが
どうもノれない。
 
もともと文体以外の要素にはあまりはまっていなかった。
エログロ描写もいまいちだし(それこそ海外の文学作品と比較してしまうとしょぼい)、
純愛とか家族というテーマにも興味が湧かない。
 
おそらくもう舞城の小説は読まないだろうな。
『ID:INVADED イド:インヴェイデッド』は
おもしろかったから
舞城脚本の映像作品は見るだろうけど。
 

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ポップカルチャー評論家
専門分野は映画、ドラマ、小説、アニメ
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