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女子高生に殺されたい【映画・ドラマ・アニメ・小説・その他レビュー集】

女子高生に殺されたい【映画・ドラマ・アニメ・小説・その他レビュー集】


タイトル:女子高生に殺されたい
脚本:城定秀夫
監督:城定秀夫
主演:田中圭
出演:南沙良
河合優実
莉子
茅島みずき
細田佳央太
大島優子
企画・製作・配給:日活
 
2022年4月1日に公開されました。PG12指定の映画です。
タイトルがタイトルなだけに、テレビCMは全然流れていませんでしたが、映画館の上映前に予告編は流れていました。
もうね、この予告編からあふれ出るロリコン臭がすごいんですよ。
日本人はみんなロリコンですから。男に限らず。隠しても無駄ですよ、みんな薄々わかってますので。
 
加えて、主役が田中圭というところが絶妙ですね。
若い女性にモテて、かつ、ねじ曲がった欲望を内に抱えていそうな感じが説得力あります。
私生活においても、子持ちの既婚者ですけどなかなか遊んでいるみたいな記事も出たりしているので(もちろん本当かどうかわかりませんが)、そのイメージをうまく利用してるな、と感じました。
さすがトライストーン。
 
監督と脚本は城定秀夫(じょうじょうひでお)です。
彼の映画は初めて見ました。
ピンク映画出身の人のようで、『私の奴隷になりなさい』シリーズとか作ってますね。
笑っちゃうくらいこの映画企画にマッチした人材だな。
 
そんなすばらしい監督人選をしたのが、日活ですよ。
ええもう、日活製作の映画で、「女子高生に殺されたい」ですよ。
時代が時代だったら日活ロマンポルノだったかもしれません。
 
ただし、作中での性描写はそこまでではないです。
生徒役の人たちはほとんどが二十歳未満なので、そういうシーンはなし。
田中圭と大島優子のベッドシーンがあるくらいですかね。
このときの、布団越しの田中圭の腰ふりが生々しくて笑っちゃいました。
あと、風呂場のシーンで田中圭の横ケツも見られたりします。
 
映画全体的に言うと、実はそこまでロリコン臭がしなかったりします。
登場人物の性格も、物語の展開も、論理が割としっかりしてるんですよね。
若干脇役(特に河合優実)の説明不足感はありますが。
 
ロケ地は、和洋国府台女子中学校の旧校舎が使われています。
場所の名前だけ聞いてもピンと来なくても、見ればわかりますよ。
色んな学園ものの撮影で使われている場所です。
筆者が覚えている限りだと、『JKからやり直すシルバープラン』(鈴木ゆうか主演、小宮璃央出演)とか『村井の恋』(髙橋ひかる主演、宮世琉弥、梶裕貴、莉子出演)とかもここを使っていました。
中庭がとても映像映えしますね。
 
はてさて、この映画はキャスティングがすばらしいですね。
南沙良、河合優実、莉子、茅島みずきといった、これから売れてくるであろう若手女優たちをしっかり揃えて、しかも二時間足らずの尺の中でそれぞれにちゃんと見せ場を作ってる。
茅島みずきって身長高いんだなあ。170センチメートルあるらしいです。
 
極めつけは、なんといっても大島優子ですよ。
女子高生に殺されようとする田中圭を追い詰める、サスペンスでいうところの探偵役みたいなポジションなんですけど、それをある意味ロリコンの権現であるAKB48の元センターがやるという構造は見事です。
ロリコンの対象から脱却した大人の女性が、ロリコン男をやっつける、みたいな。
 
ちなみに、脇役で細田佳央太も出演しています。
意図的なのかわかりませんけど、南沙良と細田佳央太という組み合わせは『ドラゴン桜』(阿部寛主演、長澤まさみ、King & Prince髙橋海人、平手友梨奈出演)を思い出させるので、どっかのタイミングで田中圭が「馬鹿とブスこそ東大へ行け」とか言うんじゃないかと、ちょっとだけ期待していました。
その期待は裏切られてしまいますけど……あれ、『おっさんずラブ』と『あなたの番です』のパロディー入ってた? 気のせい?
 

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ポップカルチャー評論家
専門分野は映画、ドラマ、小説、アニメ
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