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群青のファンファーレ【映画・ドラマ・アニメ・小説・その他レビュー集】

群青のファンファーレ【映画・ドラマ・アニメ・小説・その他レビュー集】


タイトル:群青のファンファーレ
メインライター:福島直浩
監督:加藤誠
出演:土屋神葉、花江夏樹、木全翔也 (JO1)、大平祥生 (JO1)
 
2022年4月から始まりました。競馬学校が舞台のアニメです。
 
あらすじを読んで、あんまりおもしろくなさそうだなと思いつつも、まだキャストがわかるほうのアニメだったので第一話だけ見ました。
土屋太鳳の弟の土屋神葉(土屋太鳳はJRAのCM出てますけどそのつながりですかね)、『鬼滅の刃』でおなじみ花江夏樹。
まあJO1の人はおまけですかね。
 
絵はきれいです。馬が走ったときの疾走感を大事にしようとしている感じは伝わってきました。
 
ただそれ以外の部分に対しては、なんだかなあという感じ。
 
まず競馬学校という題材に新しさがない。
暗いギャンブルというイメージを一新しようっていう試みは、それこそJRAを中心としてここ何年も続けられてきているわけで、その流れの中で競馬学校に関する情報発信も少なからずおこなわれています。
加えて、なんだかネットの掲示板にも似たようなこと書かれてましたけど、ウマ娘のヒットもありました。
この状況でこれ以上、競馬をアニメ文化に取り入れて、何か新しいものを提示できるかは、とても疑問ですね。
 
まあ個人的には、ウマ娘はあくまでゲームからスタートしたものなので、アニメからスタートの本作と並べてパクリだと言うのは、ちょっと野暮かなという気もしますけど。
 
ちなみに2022年4月から成人年齢が引き下げられますけど、競馬をはじめとした公営ギャンブルは変わらず、20歳以上でないと馬券を買うことはできません。
これが18歳でも馬券が買えるとなれば、このタイミングでこのアニメをやる意義はあったかもしれません。
 
 
次に主人公の設定。
元アイドルということにして、主人公に特別感を出そうとするのは、さすがに安易じゃないですかね。
ほかの方法で主人公の魅力を引き出すこともできたはず。
 
元アイドルで公営ギャンブルの世界に身を投じるってなると、現在30歳の筆者はやっぱり元SMAPの森且行を思い出します。
ただ、このアニメが想定しているメインの視聴者って十代の人でしょうから、森且行の存在を知っている人はほぼいないでしょうね。
 
しかし、このアニメが虚構として、現実にどれだけ対抗する意識があるのか。
それこそウマ娘は実在の競走馬のエピソードを取り込んだりしているので、このアニメはフィクションとしてなかなか難しい舵取りを迫られます。
視聴者は知らなくても、制作陣のおじさんおばさんたちは森且行を知ってるはずですから。
 
あとは、主人公にアイドルをやめさせている割に、競馬学校の生徒の中から視聴者に推しを作らせようとしている感じが鼻につきますね。
ビジネスとしては正解ですけど。
競馬学校という設定上、服装での差別化が難しいからか、みんな髪型がやたらカラフルです。
 

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ポップカルチャー評論家
専門分野は映画、ドラマ、小説、アニメ
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