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阿波連さんははかれない【映画・ドラマ・アニメ・小説・その他レビュー集】

阿波連さんははかれない【映画・ドラマ・アニメ・小説・その他レビュー集】


タイトル:阿波連さんははかれない
シリーズ構成:吉岡たかを
総監督:山本靖貴
出演:水瀬いのり、寺島拓篤、花澤香菜
 
『魔法少女まどか☆マギカ』なんかが放送されていたアニメイズム枠です。
 
筆者はアニメに詳しくないため、シリーズ構成の吉岡たかをも総監督の山本靖貴も、メインキャストの水瀬いのりと寺島拓篤も知らず。
かろうじて花澤香菜はわかる。「まんが未知」出てる人。
 
設定はいいと思うんですよ。
他人との距離を測れない高校生同士のラブコメっていうのは(他人との距離を測れないのは阿波連だけでなく、ライドウも同じくらい他人との距離感がおかしい)。
他人との距離感の問題は普遍的なもので、読者の共感を呼べる。特に十代、思春期の読者にとっては。
話の膨らませかたも悪くない。
 
ただ、この物語を見続けた先に、物語的な革新性があるとは思えないんですよ。
 
なんか、お笑い芸人のコントみたいなんです。あるいはTikTokの短編動画と言ってもいいかもしれません。
とにかく、作中で描かれているものすべてが即物的です。
その場限りのユーモアだったり、瞬間的な胸キュンだったり。
 
お笑い芸人のコントやTikTokの短編動画ならかまわないんです。その場限りのユーモアと瞬間的な胸キュンだけで。
でもこれは長編のアニメです。具体的にどれくらいの尺かはわかりませんが、1クールやるなら12話程度で終わるはず。ならば最終回に向けて、物語として革新的な何かを準備すべきだ、と筆者は思います。
 
日常系だからと言われてしまえばそれまでです。
いや、わかりますよ、『サザエさん』みたいに半永久的に続いて、ずっと物語世界に浸っていたいっていう感情は。
でもそういうことができるのって、もうベテラン中のベテランだけで、深夜アニメである以上は野心的になるべきだと筆者は考えてしまいます。
 

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ポップカルチャー評論家
専門分野は映画、ドラマ、小説、アニメ
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