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スタエフラジオドラマシナリオ『少女キラの秘密』

スタエフラジオドラマシナリオ『少女キラの秘密』


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タイトル『少女キラの秘密』
作者唯李😊⚜️
 
~ゆるやかな曲が流れる~
 
ナレーション
日比野悠人(ひびのゆうと)27歳は、久しぶりに時間ができたので、近所の行きつけのラーメン屋に行くことにした。
歩いて行きながら一年前のことをふと思い出していた。
 
~悠人のひとりごと~
あの少女(こ)に出会ってから、もう一年になるなあ。もうそろそろだな…。
 
ナレーション
悠人はある人の紹介で、世間には公表していないがある研究をしていた。
それも後少しで公開できるところまできていた。
研究所の仕事を終えて、アパートに帰る途中だった。
と、何か金属の焼けるような匂いがしてきた。
この辺に工場なんてあったかなと首をひねったときだった。
突然女性の声が後ろから聞こえてきた。
悠人は、びっくりして振り向いた。
そこにいたのは少女だった。
少女はちょこんと頭を下げた。
その少女の姿にしばらく釘付けになる悠人だった。
夕暮れの西陽が眩しく、透き通るような服を来ているのかと思うほどに、少女のシルエットしか見えなかった。
しばらくすると、徐々に姿が見えてきた。
悠人は更にびっくりした。
少女が悠人と同じ格好をしていたからだ。
その少女は、キラと名乗った。
悠人とその少女はそれから一緒に過ごすことになる。
 
~曲が止む~
 
悠人
「変な意味にとらないでね。」
と念を押すように付け加えて返事をした悠人だった。
 
~ナレーション~
ラーメン屋に向かう途中で、いとこの真理亜にばったり会ってびっくりしている悠人だった。
そして唐突に質問されて返したが、それが誤解されそうだったから補足した悠人だった。
 
真理亜
「もう一年も一緒にいるのに、どうしてそんな関係でいられるの?」
 
悠人
「どうしてって、言われてもなあ、あちらに都合っていうものがあるからなあ。」
と、軽い感じで返事をする悠人。
 
真理亜
「あちらの都合って何ですか?」
と、ちょっとイライラ気味で聞き返す真理亜。
 
ナレーション
真理亜22歳
今年の4月から社会人一年生。
 
真理亜は、悠人のいとこで最近悠人の近くのアパートに越してきていた。それを初めてここで聞いた悠人だった。
 
悠人
「なあ。まりちゃん…。」
 
真理亜
「なんでしょうか、ゆうとさん、急に改まって。」
 
~車の通りすぎる音~
 
悠人
「こんなところで立ち話もなんだから、ラーメンでも食べに行かないかい?」
 
真理亜
「ラーメンですか、別にいいですけど…。」
 
悠人
「すぐそこに美味しいラーメン屋があるんだ。醤油ラーメンだけど、大丈夫?」
 
真理亜
「わぁ、醤油ラーメンなんですか、私、ラーメンの中で醤油ラーメンが一番好きなんです。」
 
~楽しげな曲が流れる~
 
悠人
「よかった。じゃあ、そこへ行こう。」
 
 
~二人の歩く靴音がする~
 
ナレーション
そう言うと悠人は、慣れた道を歩き始めた。
その後を真理亜が着いていく。すると後ろから、声がした。
 
キラ
「まりあさん、こんにちは。」
 
~不穏な曲に変わる~
 
真理亜
「びっくりしたぁ。」
と、真理亜は大きな声を出して飛び退く。
 
ナレーション
真理亜の背後に、キラが立っていた。
びっくりして飛び退く真理亜だった。
いつの間にやってきたのか、真理亜との距離が近いことに
不快感をあらわにして、真理亜は、キラに嫌みっぽく言った。
 
真理亜
「キラさん、近いです。離れてください。それにいつもそうだけど、ゆうとさんの行く先に必ずやってくるキラさんて、ストーカーみたいですね。」
と靴音をトントンと鳴らして不快感をからだで訴える。
 
~靴音~トントン
 
悠人
「まあ、そんなふうに言わないでくれ。キラちゃん、バイトでしょ、遅れるよ、早く行きなさい。」
と、悠人はキラの両肩に手をおいて先に行くように促した。
 
~背中を押す音~トン
 
キラ
「はあい。ゆうと、またあとでね。」
キラはそういうと、足音も立てずに、軽やかに歩いて行った。
 
~曲が軽い感じに変わる~
 
真理亜
「ゆうとさんはキラさんに優しいんですね。」
と、少しすねたように言う真理亜だった。
 
悠人
「まりちゃん、キラは特別な人なんだ。あっ、勘違いしないでね。僕の特別ってことじゃないんだよ。」
 
真理亜
「よくわからないです。ゆうとさんとキラさんは一緒に住んでいるんですよね。でも、ゆうとさんの特別の人じゃなかったら、誰か他に好きな人がいるんですか?」
と、真理亜は悠人の顔色を伺うようにドキドキして見つめた。
 
ナレーション
悠人はそれには気づかぬふりをしてそっけなく言う。
 
悠人
「別にいないよ。僕は今やりたいことがあって、一年前に出会った仲間とある開発に取り組んでいるんだ。今はそれを完成させることに夢中なんだ。」
 
ナレーション
悠人は歩きながらそう言って、大通りから一本奥の道に入って行った。
 
~足音が鳴る~カツカツ、車が通りすぎる音~
 
真理亜もあとに続いた。
しばらく歩くとラーメン屋の大きな看板が見えてきた。
 
~曲が止む~
 
~足音が止む~
 
~扉を開ける音がする~
~ガラガラ~
 
~店内のテレビから歌が聞こえる~
 
~♪しんきろう~きろ~♪しんきろう~♪きろ~♪~
 
ナレーション
悠人がラーメン屋の扉を開けた。するとすかさず店主が声を掛けてきた。
その後から、キラの声も聞こえてきた。
 
店主X
「いらっしゃいませ。」
 
キラ
「いらっしゃいませ。」
 
真理亜
「ああ、だからなの。あのこが、ここでバイトしてるからここにこようってこと?」
と、真理亜は店内に入ってびっくりして、悠人の腕をつかんだ。
 
真理亜
「あっ、ゆうとさん、ごめんなさい。思わず悠人さんの腕をつかんじゃった。びっくりしたんだもん。ごめんなさい。」
 
悠人
「別にいいよ。」
と、悠人は優しく言って笑いながら券売機のところまで行く。
 
ナレーション
この店は、券売機でラーメンのメニューボタンを押して券を買うシステムになっている。悠人はここの常連だった。
 
真理亜から急に腕を捕まれた悠人だったが、何事もなかったかのように、券売機にお金を入れるのだった。
そしていつものラーメン、知立ラーメン雅を選んだ。
 
~券売機から券を発行する音がする~
 
店主X
「おやっ、ゆうとさんが女性を連れてくるのは珍しいですね。」
 
ナレーション
そう店主Xが茶化す感じで言うと、真理亜は恥ずかしそうに悠人の後ろに隠れた。
 
悠人
「そんなに僕の後ろにいないで、ラーメンを選んでね。今日は僕がおごってあげるから、好きなものを食べていいよ。」
 
真理亜
「いいです。私が払います。」
と真理亜はバッグからお財布を取り出した。
 
~バッグからお財布を取り出す音~カサカサ
 
ナレーション
するとすかさず悠人がその手を押さえるようにして言った。
 
悠人
「男に恥をかかせるんじゃないよ。社会人一年生さん。ラーメンで偉そうに言って恥ずかしいなあ。」と、悠人は笑いながら、券売機に千円札を入れた。
 
ナレーション
店主Xとキラは、ふたりのやり取りを微笑ましく見ていた。
 
~券売機の音がする~
 
ナレーション
真理亜は、券売機のランプの点っているところから、悩んだ末に、知立らーめんのボタンを押した。
ここはランチににぶたんライスが付くらしく、大抵の人はラーメンとそのにぶたんライスでおなかいっぱいになるらしい。
 
座ってラーメンができるまで間、真理亜はキラのことが気になってしかたなかった。
 
真理亜
「キラさんは、どこの人なの?ここが地元の人なの?それにしては変な話し方をしてるけど…。」
 
悠人
「ん~地元はここではないかな。僕もよく知らないんだ。」
 
真理亜
「え~知らないんだぁ…、変なの。」
 
ナレーション
真理亜が悠人にキラについて聞こうとしたとき、キラがらーめんをお盆にのせて運んできた。
 
キラ
「お待たせしました。知立らーめんです。どうぞごゆっくり。」とキラはふたりにペコんと頭を下げた。
 
~どんぶりをテーブルに置く音~カタッ
 
ナレーション
しばらく二人は、知立らーめんを堪能した。真理亜はあまりの美味しさに「毎日来ます」と言って、さっきまでの緊張の顔はなく、笑顔になっていた。
やっと落ち着いたところで、真理亜が話し出した。
 
真理亜
「やっぱり気になる。キラさんのこと。この際だから教えてください。」
と、前のめりで悠人に聞く真理亜だった。
 
ナレーション
すると、悠人は諦めたのか、少し考えてから話し出した。
 
悠人
「まりちゃん、これから話すことは他言無用だからね。」
 
真理亜
「うん。わかった。」
と、言って悠人の目を見つめた。
真理亜は真剣だった。
 
悠人
「キラは、宇宙人なんだ。別の星から来たんだ。」
 
真理亜
「はぁ、冗談はよしてよ。真面目に聞いて損した。」
そう言うと呆れてしまった顔つきで、プイッと横を向いて、キラの顔をみた。
 
キラ
「内緒にしてくださいね。」と、キラも真面目な顔で言った。
 
店主X
「まりちゃんというのかな、まりちゃん、どうぞ他言無用でお願いしますね。」
と、店主までもが念を押すように優しく言った。
 
ナレーション
悠人だけではなく、キラもラーメン屋の店主Xも同じことを繰り返した。
真理亜は、わけがわからなくなっていた。
「どういうこと。店主まで私をからかっているんだわ。」と、呆れてしまった。納得がいかない真理亜は、もう一度聴いたが同じセリフが返ってきた。真理亜は馬鹿にされていると思って怒ってしまった。

ナレーション
真理亜は幼い頃、宇宙人に連れ拐われたと言って信じてもらえなかった過去があった。そのときのことが思い出されて悔しくなった。
 
真理亜
「ゆうとさん、ラーメンご馳走さま。店長さんも、ラーメン美味しかったです。ご馳走さま。ゆうとさん、私帰るね。」
と、言うとさっさと出ていった。
 
~扉が開いて閉まる音~
ガラガラ、ピシャッ
 
店内のテレビから流れる
~♪知立らーめん♪の音楽がむなしく聞こえていた。
 
~曲~知立らーめん♪が流れた~
 
~曲が止む~
 
悠人
「やっぱりこうなるよね。」
と、悠人が言ったあと、三人は笑った。
 
悠人
「あははは」
店主X
「あははは」
キラ
「うふふっ、ゆうとったらもう」
 
ナレーション
突然悠人は真面目な声で店主Xに話しかけた。
他にお客はいなかった。
 
悠人
「店長、じゃなかった、Xさん、本当に行っちゃうんですか?」
 
店主X
「そうですね。あと半月もしたら満月になりますよね。そのときがタイミングです。」
 
キラ
「ゆうと、宇宙人はダメだったね。本当のことを言えばよかったのに。」
 
悠人
「本当のこと?どちらにせよ、ああなったよ。僕くらいだよ、二人のことを理解してキラちゃんを受け入れたのは。たまたま、そんな研究をしていたからだけどね。」
 
キラ
「だから、キラはゆうとの前に現れたんだよ。」
 
悠人
「それはわかってるよ。僕は元々変人扱いされてきたから別にいいけど、まりちゃんには刺激が強すぎると思ったんだ。」
 
店主X
「さあて、どうしますかね。どちらにせよ、半月経ったらここは跡形もなくなります。それに彼女の記憶も消すことになるから、これでよかったんじゃないかな。」
 
悠人
「そうですね。でもこのラーメンが食べられなくなると思うと、残念です。」
 
店主X
「あっ、言っていませんでしたね、ゆうとさんには、特別に私のラボに入れるカードキーをお渡ししますから、いつでも食べにきてくださいね。でも、いつまでそこに居るかはわかりませんが。」
 
悠人
「そうなったら、もうすぐ完成するタイムマシンで行きますから、必ず行き先だけは教えてくださいね。」
 
キラ
「いいんですか?そんなことをしていて、まりあさんはゆうとのことが好きなんでよ。」
 
悠人
「わかっているけど、彼女はまだ若いから、僕みたいな変人と付き合うよりもっと有能で優しいまともな人と付き合って欲しいんだ。いとこだから尚更まりちゃんの幸せを願っているんだ。」
 
店主X
「そうだね。その方がいい。私にはその方が都合がいいからね。仲間を増やすことがXの本当の仕事ですから。ラーメン屋はカモフラージュでやってるだけですからね。ゆうとさんが仲間に入っていただけると心強いです。」
 
キラ
「またあ、そんなことを言う。ダメですよ。無理強いをしては…。」
 
店主X
「そういうけど、キラちゃんだってそうして欲しいと思っているんだろう。」
 
悠人
「そうだったの?知らなかった。」
 
キラ
「まあ、仲間になってくれたら、私も嬉しいで…す…。そんなことより、まりあさんのことが心配です。」
 
店主X
「で、どうだった?今回は大変だったから、メンテナンスをしっかりしておくんだよ。故障しているところはないのかい?とりあえず本部には報告したから、後は私達のことをなかったことにするだけだ。ここを元に戻すだけだけど、ゆうとさんにお願いがあるけどよいかな。今回も少しだけ過去を修正したところはあるけどそれはゆうとさんを仲間にするためだからね。
あはは、これは内緒にしておいておくれよ。懲罰に掛けられたら、みんなこのラーメンが食べられなくなるからね。」
 
キラ
「Xさんは、いっつもそう言っておどすんだから。はいはい。言いませんよ、というかそんなことをしたら、仲間の私が罰せられるじゃないの。言うわけありません。」
 
ナレーション
キラは、悠人のいる時代から100年前の時代の少女だった。
家族もなく、一人で生死をさまよっている彼女を助けたのはXだった。
Xは、未来にキラを連れ帰り、未来の技術でアンドロイドにしてしまった。Xは、どうしてもキラを助けかたった。でもキラの命を助けることはできなかった。
その後、キラは研究所で研究者のアシスタントとなる予定だった。だが、Xは手放したくなかった。だからある操作をしてキラを自分のパートナーにしてしまった。
 
Xは悠人のいる時代から100年後からやってきたと話していた。
X自身は、いつの時代の人間かは謎だった。
 
悠人
「それで、キラちゃん、目的の違反者は見つかったのかい?未来の情報を手に入れて、政治を画策していた政治家はわかったのかい?」
 
キラ
「わかりましたよ。Xさんが、その情報を本部に伝えましたから、この後すぐにその政治家は、消えることになります。過去からも未来からもね。」
 
悠人
「消える?物騒な物言いだね。まさか…。」
 
店主X
「ゆうとさんは、何も知らない方がいいですよ。何が起こってもそれは自然な流れですからね。こちらが操作したとはわからないようになっています。」
 
悠人
「そうですね。未来は誰のものでもありませんから。知らないほうが幸せなこともあります。」
 
キラ
「ゆうとは自分の未来を見たくないの?」
 
悠人
「見たくないね。私は私のやり方で未来を築くよ。あっ、でもキラちゃんと、Xさんには、会いたいから会いに行くよ。」
 
店主X
「旨いラーメンが食べたいだけでしょ。」
 
三人は同時に笑った。
悠人
「あははは」
店主X
「あははは」
キラ
「うふっあはは」

~爽やかな感じの曲が流れる~
 
ナレーション
半月後。
ラーメン屋があったところは、草むらになっていた。土地の持ち主は、日比野悠人となっていた。土地は柵で囲まれ看板には『私有地につき立ち入り禁止』と書かれていた。
 
消えて居なくなった政治家は、成るはずだった職業に就いていた。
その元政治家は、未来から来た人間から未来の情報を買って政治家になり、世界を牛耳るつもりだった。
自分が未来の政治家に操られているとも知らずに、日本を戦争へと導いていた。
危ういところで元の世界へと戻したXとキラだった。
その元政治家と未来を断ち切ったことで、未来の人間は、地位を失い、無の空間に閉じ込められた。
その話は別の機会にでも…。
 
真理亜
「やっとここまでこれた。あそこが入り口ね。」
 
ナレーション
そうつぶやくとその空き地の一角に小さな建物が建っていた。
空き地には、柵があり誰も入れないように鍵がかかっていた。
真理亜は、柵の鍵を開けて、建物の前までやってきた。
 
真理亜
「キラさん、宜しくね。」
 
キラ
「まりあさん、こちらこそ宜しくお願いします。」
 
真理亜
「私にあんな力があるなんて知らなかったわ。」
 
キラ
「そお?、まりあさんのそばにいつもすぐに現れたでしょ。それはまりあさんから、発せられていたからですよ。」
 
真理亜
「そうだったんだ、自分では気づいていなかったわ。でも、ありがとうございます。これでゆうとさんと一緒にいられます。ゆうとさんとの間をとりもっていただいてありがとうございます。あの変人のゆうとさんが私をパートナーに選んでくれるなんて夢みたいです。それも全部キラさんのおかげです。ホントにありがとうございます。でも、自分の居場所が相手にわかるなんて不思議ですね。」
 
キラ
「いえ、お礼なんて、まりあさんには、これからしっかり働いてもらいますからね。ゆうとさんのパートナーとして、そして私のパートナーとしてもね。」
 
真理亜
「ここが基地になるとはね。ゆうとさんも考えたわね。」
 
キラ
「ゆうとさんは、またXさんにラーメン屋をやってほしいみたいよ。」
 
真理亜
「そうみたいね。私もそれはには賛成です。さて行きますか。不正を働いている悪いやつの記憶を消すために。あの時代へ…。」
 
キラ
「はい。行きましょう。まりあさんの初仕事ですね。改めて、仲間になってくれてありがとう。」
 
ナレーション
キラはつぶやいた。
 
キラ
「私もXさんと同罪だわ。まりあさんの過去に行って、まりあさんの身体に特殊な装置を取り付けたのだから。あの時、真理亜さんはまだ幼かったから私が宇宙人に見えたみたいだから記憶はそのままにしておいた。まりあさんには幸せになってもらいたかった。ゆうとの悲しむ顔は見たくない。でも、助けなかったら…、私は人間ではないのだから…。」
 
ナレーション
真理亜はあの後、命を失う運命だった。それをキラが救ったのだった。
キラは真理亜の未来を見てきていた。
真理亜は、未来の人間から悠人の研究の取引の人質になっていた。
だから、キラはいつでも真理亜のそばに行けるようにしていたのだった。
真理亜の心拍数を認知して瞬時に移動していた。
Xはそれを黙認した。
Xはキラを救えなかったことを後悔していたから。
 
店主X
「キラ、仲間ができてよかったな。ひとりは辛かっただろう。旨いらーめんを作って待つとするかな。二人の初仕事の成功をお祝いしよう。ラーメン一杯で…。」
 
~機械音がする~
 
~カードキーの音、扉が自動で開く音~
 
ナレーション
悠人がXの前に立って言った言葉にXは微笑み頷いた。「キラとまりあちゃんじゃなかったのか。」とつぶやきながら…。
 
悠人
「Xさん、知立らーめん雅でよろしく。」
 
~知立らーめんの曲がかかる~
 
店主X
「はい。パワーアップしたラーメンはいかが?」
 
~テーブルにどんぶりを置く音~トン
 
ナレーション
いつもと変わらぬラーメンが悠人の前に置かれた。
 
悠人
「いただきます。久しぶりだなあ…。」
 
~らーめんをすする音~
 
悠人
「うまい!」
 
~知立らーめんの曲が終わる~
 
おしまい

2023年2月27日月曜日 唯李😊⚜️
2023年3月5日日曜日修正 唯李😊⚜️



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唯李(ゆり)と申します。
stand.fmでオリジナル小説を朗読しています。
小説はモノガタリードットコムでアップしているものです。

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