1968年3月30日 「テレビアニメ『巨人の星』が放送開始」

1968年3月30日、日本のテレビ史上に燦然と輝く一大アニメ作品が誕生しました。その名は「巨人の星」。この作品は、梶原一騎氏の原作による野球漫画「巨人の星」を基に、画家の川崎のぼる氏が描いたアニメーションシリーズです。

「巨人の星」シリーズは、1968年から1971年までの間、土曜日の夜、19時から19時30分まで、読売テレビ制作、日本テレビ系列で全国放送されました。毎週、視聴者は30分間、野球というスポーツの興奮と、人間ドラマの感動を同時に味わうことができました。制作は東京ムービーが手がけ、第1作目の「巨人の星」は大塚製薬の単独提供番組で、旭通信社が広告代理店として関わりました。

「巨人の星」のアニメ化は、当初は複数のテレビ局に持ち込まれましたが、交渉は順調に進まず、最終的に読売テレビで実現することとなりました。この作品は、野球ファンだけでなく、アニメファンや一般の視聴者にも大きな支持を受け、後にDVD化やBlu-Ray化もされるなど、その人気は長く続きました。

また、東映もこの作品に注目し、自社の野球チームである東映フライヤーズにちなんで「東映フライヤーズの星」というタイトルでのアニメ化を構想しましたが、読売テレビが先に放映権を獲得したため、実現しなかったとされています。

そして、この名作は時を超えて再構成されることもありました。2002年には、花形満の視点で再構成された特別篇が放送され、2007年には星一徹の視点での特別篇が放送されました。

この作品の放送開始前には、モノクロのパイロットフィルムが制作され、漫画の人気傾向や原作の紹介、そして主人公・飛雄馬の活躍が描かれました。この貴重な映像は後年、Blu-ray BOXに初収録され、ファンに喜びをもたらしました。

「巨人の星」の放送開始は、日本のアニメ文化において金字塔の一つとなり、今なお多くの人々に愛され続けています。