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鼻血の原因と止血方法

鼻血の原因と止血方法


鼻血を連日出しております友人のために、鼻血の原因や止血方法をまとめました👃

アメリカや日本のガイドラインを参照すると、
止血までの時間の目安など多少異なるものの大まかな対処方法は
それほど変わりませんでした。

家庭内での身近なトラブル「鼻血」について、皆様のご参考になればと思います📝


1.鼻血の主な原因は?

1.局所外傷

 鼻血が頻繁に出る主な原因は、「局所外傷」です。
ほとんどの場合、
自分の指で鼻をいじることです。

「アレルギー性鼻炎」がある方ですと、鼻の内側に炎症があり、鼻粘膜も荒れているため、
血管が破れやすい状態になり、少しの刺激でも鼻血が出やすくなります。

2.  薬やサプリメントの使用

サプリなどでよくある魚の油であるDHAEPA」、痛み止めの中のアスピリン、その他「血液サラサラの薬」と呼ばれているものは、出血が止まりにくくなる原因となります。

<血液サラサラの薬>

抗血小板薬:血液を固まらせる血小板の働きを抑え、血流の速い血管での血栓を予防します。

  • バイアスピリン® (アスピリン)
  • パナルジン® (チクロピジン)
  • プラビックス® (クロピドグレル)
  • エフィエント® (プラスグレル)
  • プレタール®(シロスタゾール)
  • アンプラーグ® (サルポグレラート)   など

※かっこ内はお薬の成分を示す名前です。一般名となっている場合もあります。
 同じお薬です。

抗凝固薬:血液を固める様々な凝固因子の働きを抑え、血流の遅い血管などで血液が滞るために起こる血栓を予防します。

  • ワーファリン® (ワルファリン)
  • プラザキサ®(ダビガトラン)
  • イグザレルト® (リバーロキサバン)
  • エリキュース® (アピキサバン)
  • リクシアナ® (エドキサバン)      など

サプリメント

  • ニンニク
  • イチョウ 
  • 薬用ニンジン   
  • ノコギリヤシ
  • 魚油(DHA/EPA)    など

2.鼻血が出た時の対応

1.鼻血が起きる部位

鼻血のほとんどは、鼻の入り口から1cmほど奥にある「キーゼルバッハ」と呼ばれる場所で起こっています。キーゼルバッハ部位の粘膜は非常に薄く、さらに、毛細血管が集中している場所です。

鼻血は鼻の入り口で起きている-アイチケット広場 (paa.jp)より引用
         キーゼルバッハ部位
    鼻血は鼻の入り口で起きている-アイチケット広場 (paa.jp)より引用


 2.止血方法

小鼻(キーゼルバッハ部位)をつまんで抑えます
一定の力で最低でも5分以上、
できれば15分以上、圧迫止血します

前かがみの姿勢をキープ
鼻血が出たら静かに座り、頭を下げてください。顔を上に向けると鼻血が喉の方に流れてしまい、誤嚥や嘔吐を引き起こしやすくなります。

 3.止血の際にやってはいけないこと

①止まったかなと、途中で圧迫を中断してはいけません。
血液を集めて固めることを妨げてしまいます。

②鼻血が出ている時に「冷やす」
体が冷えることで血液の凝固機能(固まること)は落ちてしまいます。

鼻にティッシュを詰める
汚れたティッシュペーパーを詰め込むと感染症の原因になりかねず、止血後に取り出す際にも「かさぶた」を剥がして再び鼻の粘膜を傷つけるリスクがあるからです。


医師が行う止血では、
清潔な詰め物をする「パッキング」があります。
この詰め物は、
ガーゼを短冊状に切ったものにワセリンを塗布し、薄めた血管収縮作用のある薬剤を垂らして作ります。

④首の後ろをトントン叩く
脳震盪になるリスクがあります。 


3.  このような場合は受診を

  • 30分くらい鼻を押さえても止まらない
  • ふらふらする顔色が悪い
  • 出血の勢いが強い
  • 顔面の外傷を伴った鼻出血
    これらの場合は早めに耳鼻咽喉科か救急病院を受診してください。



いかがでしたでしょうか?
止血方法、合っていましたか?

私は、誰からか冷やした方が良いと聞いていたので、今まで冷やしてしまってました💦
情報のアップデートは必要ですね💡


参考資料

・一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会 HP
米耳鼻咽喉・頭頸部外科学会 診療ガイドライン
MSDマニュアル


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元病院薬剤師で、セルフメディケーションを拡めるために独立しました💡
最大の資産である「健康」、健康寿命を伸ばすために知っておきたいことなどを「しなもんの養生ノート」というブログで発信しています🌟
TOPVIEWでも健康にまつわる色々な情報を発信します😊

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