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元塾講師が教える 塾の選び方 特に個別指導塾にフォーカス

元塾講師が教える 塾の選び方 特に個別指導塾にフォーカス


塾の種類

塾には大きく分けて、集団塾、個別塾、オンラインがあります。

オンライン

まず一番わかりやすいオンラインから説明します。
基本的にはカリキュラムに沿ってビデオを視聴することで学習を進めていきます。

受講する場所は塾限定というものもあれば、場所を選ばず受講できるタイプもあります。
カリキュラムに沿って、ビデオを見て、問題をやって。
という形式で学習を進めていきます。

問題をある程度解けなければ、次に進めなかったり、解けなかった問題によって、指定のビデオの再視聴を求められたりと、様々な仕組みがあります。
事前に内容をしっかりと聞いてから選んでください。

集団塾

学校と同じように集団で授業を受ける形式です。
受講生が理解していようが、していまいが、決められたカリキュラムに従うしかありません。

授業中に当てられたら、答えなければならないので、ある程度の双方向性はあります。
しかし次に説明する個別指導と比べると、個人の弱点発見、克服は難しい形態です。

宿題やテストがあるので、自力で課題設定ができない人向けといえるでしょう。
また、誰かと競い合うことでやる気が出る!というタイプには向いています。

個別指導塾

最後に個別指導塾です。
個別と一口にっても、様々なタイプがあります。
大きく分けると、1:1と1:他です。

私がお勧めするのは先生1人に対して生徒1人の1:1タイプです。
個別指導を謳っている多くの塾は「1:2」です。
事前にしっかりと確認をしてください。

当然1:1の方が授業料は高いです。
1:2と比較すると、ほぼ倍額ですね。
しかし時間効率、学習効率、効果を考えるなら1:1を選ぶべきです。
1:3や1:4を選ぶぐらいなら、集団の方がはるかにマシです。

1:1のメリットは、担当の先生を独占できることです。

例えば1:2の60分授業を考えてみてください。
講師は1人です。受講生がAさん、Bさんの2人。
二人が同学年で、同じ教科の授業なら大きな問題はありません。
しかし、そういうケースはむしろレアです。
学年が違うことは当たり前。教科すら異なる場合もあります。
AさんとBさんで学年が異なり、教科も違う場合を考えてみてください。

60分の内、Aさんが指導してもらえる時間は?
均等に考えるなら30分ですよね。
しかし実際にはどちらかに偏ります。
指導現場では、一般的に低学年の方に時間を割く傾向があります。
そして理系教科に時間が偏るのも傾向の一つです。

例えばAさんが中学2年英語、Bさんが小学4年算数だとしましょう。
英語は解き方を教える局面が少なく、反復中心の指導です。
一方の算数は、解き方が主体の指導です。
解けない問題は詳しく時間をかけて解説しなければなりません。

そうなると、必然的に小学4年生算数のBさんへの指導時間は長くなります。
Bさんへの指導が35分になったら、Aさんは25分。
Bさんが40分なら、Aさんは20分になります。
1:2指導の場合は、こういったことが起こるのです。

もちろん必ずそうなるとは限りません。
逆に自分を手厚く指導してくれる日もあるでしょう。
しかしそのリスク込みの受講料設定になっていることを覚悟しておかなければなりません。

さらに1:3や1:4なんかは、もはや個別指導と呼べるかどうかも怪しいです。

1:1のメリットは、先生を独占できることと前述しました。
解説はその生徒向けですし、講師は受講生の理解度を確認しながら解説を進めていきます。
受講生が問題を解いている様子も観察しています。
1:2だと問題を解いている間は、もう一人向けに解説をしていることが多いです。
だから解き方やそのプロセスは見ていません。
実は解いている最中を見ているか否かで大きな差が付くのです。

もちろん1:2を中心に営業している塾では、
「そんなことはありません」「こうして対策しています」
などとトークしてくるでしょう。
本当に塾側が主張するようにできているかどうかは、実際の授業を見てみればわかります。
ただ問題なのは、1:2の塾でも体験授業の時は1:1で行う場合が多いことです。
1:1で体験した内容を1:2でもやってくれるものだと思い込んでしまいます。

もちろん1:1の塾を選んでも、講師の指導内容に満足できないこともあるでしょう。
そういう場合は、きちんと塾側に伝えて講師交代を要求してください。

以上、塾の形態別にどのような特徴があるかを書きました。
最終的には受講する側が何を重視するかで、選択は異なると思います。
一番大切なのは、受講する本人が最も気に入った形態、先生を選ぶことです。
そうすることで、成績アップの可能性も上がります。


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元塾講師です。大阪や奈良の進学塾で講師をしていました。塾の裏側、受験対策、効率的・効果的な勉強方法など、受験生や保護者の方々のお役に立つ記事を書いていきます。

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