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元塾講師が教える ケアレスミスという生徒は成績が伸びない

元塾講師が教える ケアレスミスという生徒は成績が伸びない


※noteで公開していた記事を再編集したものです。

学校におけるテストとは何か?
それは、学習内容が定着しているかどうか、問われていることを理解した上で、正確に解答できるかどうかを点数として計測するものです。

塾講師はテスト返却後に生徒の解答用紙を見ます。

私は文系講師だったので、主に英語や国語の解答用紙をそれこそ、数千枚見てきました。
伸び悩んでいる生徒によくあるのが「英単語のスペルミス」「漢字のちょっとしたミス」です。

これらを生徒は「ケアレスミス」と言います。
悪びれもせず。

テヘペロって、ね。

 

講師目線でたくさんの生徒を見てきた感想を正直に言うと…

この言葉を発する生徒は、成績が伸びません。


ケアさえすれば間違わないと思い込んでいるからです。
ミスの原因に目を向けようとしないのです。

「あほか?」


と言いたくなる気持ちをぐっと抑えて、こう伝えます。

「ケアレスミスなんて存在しない。
あるのはミスだけ」


ケアレスミスが発生する原因は、解答時の不注意ではありません。
根本的な原因は学習時の注意不足です。
つまり勉強方法が間違っているのです。

テスト勉強をする際に、当然ケアすべき事項を疎かにし、手を抜いた証拠が点数という結果に表れます。

どういうところでミスを犯しやすいか、覚え間違いをしやすいかなどは、テスト勉強をしっかりしていれば、わかるはずです。わかっていないとしたら、根本的に勉強量が足りないか、いい加減な勉強方法をしているかしかありません。

いい加減な勉強方法の例:

例えば英単語を覚える際に、ローマ字読みで覚えるのが悪い方法の典型です。

「beautiful」を「ベアウチフル」とローマ字読みで覚えたとしましょう。
テストで最後の「ル」を「ru」や「r」と書いたり、「lu」と書いたりします。
これがケアレスミスと呼べるでしょうか?
発音記号を見ながら、ネイティブの発音を聞き、頭の中で繰り返しスペルを確認するのが、正しい覚え方です。

漢字の場合も見てみましょう。
細かいパーツに神経を払わずに、なんとなくで覚えてしまっていることが多いとミスが出やすいです。
結果、線が一本足りなかったり、点が抜けたりします。

「博」の右上の点が抜けるのは典型例です。

当然ケアすべき箇所を勉強時にケアできていないのですから、取り組み方そのものに問題があるわけです。

ミスには必ず原因があります


その原因に目を向けずに「ケアレスミス」という言葉で片づけるのが当たり前になると、悪癖がこびりつきます。

これでは成績が伸びないばかりか、将来仕事で失敗した際も同じ言い訳をするのは目に見えています。

一事が万事。
自分の失敗に対して甘くなり、それを許してしまう習性が染みつきます。
そして大人になっても治らないのです。

あなたの周りの、「同じミスを繰り返す人」は、きっとこう思っています。

ケアレスミスだ
次は注意しよう

とね。必ず同じようなミスを、またやりますから。

企業の採用担当者が高学歴の学生を採用する理由には、こういったことが絡んでいるのかもしれませんね。

「ケアレスミス」という言葉は、自分への免罪符になってしまうのです。


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元塾講師です。大阪や奈良の進学塾で講師をしていました。塾の裏側、受験対策、効率的・効果的な勉強方法など、受験生や保護者の方々のお役に立つ記事を書いていきます。

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