ご利益のある神社

男：その神社は「ご利益がある」。
　　そういう言い伝えがあった。

●タイトル表示
●ＢＧＭ　デンさんの「peace　model」

男：普段、そんなに信心深いわけじゃないんだけど･･････
　　人生のかかった大切な試験が近づいていた俺は、この神社にやってきた。
　　まさにワラにもすがる想いってやつ。

男：（手を２回叩く音）「どうか！よろしくお願いします！！」
　　　そして、賽銭箱に１００円玉を入れた瞬間だった。
　
●SE　硬貨のチャリーンという音。

？？：『タリナイヨ？』

男：「え？」
　　慌てて辺りを見回す。でも、誰もいない。そんな･･････まさか･･････嘘だろ？
　　俺･･････ちょっとノイローゼ気味なのかな･･････でも･･････。

●SE　硬貨の音

？？：『タリナイヨ？』

男：気のせいじゃない！お金を賽銭箱に入れたら、何か謎の音が頭の中に響く！

男：俺は財布の中身を全て賽銭箱の中に突っ込んだ。

●SE　紙や硬貨の落ちる音

？？：『タリナイヨ？』

男：「う、嘘だろ？ちくしょう！！」

男：もはや幻聴だとか気のせいだとか思う余裕はなかった。
　　俺は銀行のＡＴＭに行き、貯金の全てをおろして神社に戻ると、
　　その全てを賽銭箱に投げ入れる。
　　だってーー人生がかかってるんだから！

男：総額は２２万７４００円。これでダメならーーお手上げだ。

？？：『･･････イイヨ』

男：「や･･････やった･･････」
　　謎の達成感と安心感に包まれ、俺はその場にへたりこんだ。
　　そしてーー

●ＢＧＭ　奇妙な世界的なもの（要検討）

男：その後･･････結果的に、俺は試験を受験できなかった。
　　受験日当日、謎の腹痛に襲われて家から一歩も出られなかったからだ。

男：ニュースを見たのはその腹痛がおさまり、
　　絶望の中でぼんやりテレビを見ていた時だ。

男：俺が行く予定だった試験会場でノイローゼになった男が包丁を振り回し
　　暴れたそうだ。
　　数名の重軽傷。そして死亡した者が一人。

男：死亡したその人の受験番号は･･････

男：俺と･･････１番違い･･････だった･･････。

【ＣＡＳＴ】
男：未定
？？：Momoさん

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実は僕、神社の神主の孫だったりするんですがｗ
そのせいか、神様という存在との距離感は少し人と違っている気がします。

なんというか、僕の感覚だと神様って基本的に「あんまり人の事に興味ない」んじゃないかなーとか。
そんな中はたして神社のご利益とはいったい何なのか。

とか何とか考えている中で、ふと「どんだけお賽銭したら願いが叶うか教えてくれる神様いたら面白いよなぁ」とか思いついたのでした笑

ちなみにどの神社も大体ご利益の種類は限定されてますよね。
この話の神社は「安全祈願」とかだったんじゃないでしょうか笑